
情報確認日:2026年9月23日
受付状況:2026年7月1日受付開始。受付継続・審査条件は申込先へ確認。
仕入代金の支払が先に来て、販売代金の回収が追いつかない。こうした資金繰りの悩みでは、売上だけでなく「いつ、いくら現金が不足するか」の把握が出発点です。福岡県は、中東情勢の影響で経営に支障が出ている県内中小企業に向け、2026年7月1日から「中東情勢対応緊急つなぎ融資」の受付を開始しています。
対象は「中東情勢の影響」と数値要件の両方で確認
県の案内では、中東情勢の影響を受けた事業者で、直近1カ月について前年同月比で①仕入額が20%以上増加、②売上高等が20%以上減少、③売上総利益率または営業利益率が20%以上減少、のいずれかに該当することを掲げています。単に原材料が値上がりしたという説明だけでは、対象判定に必要な情報が足りません。
ここで注意したいのは、「仕入単価」と「仕入額」の違いです。単価の上昇に加え、購入数量や在庫積み増しの影響を切り分けておくと、実態を説明しやすくなります。利益率の減少も、20ポイント低下と同じ意味ではありません。比較月の損益計算と計算方法を、取扱窓口で確認しましょう。
公表されている融資条件
| 項目 | 県の公表内容 |
|---|---|
| 資金使途 | 運転資金 |
| 融資限度額 | 3,000万円 |
| 融資利率 | 年1.30% |
| 保証料率 | 年0.22~0.95%(県の補てん後) |
| 融資期間 | 5年以内、据置期間2年以内 |
| 既存借入れの借換 | 原則不可 |
出典:福岡県の制度案内。上限まで借りられることや、融資の実行を保証する制度ではありません。金融機関等の審査があります。
相談前に作る3つの資料
第一に、前年同月と直近月を比較する一覧表です。売上高、仕入額、売上総利益、営業利益を並べ、試算表や請求書と数字を照合します。第二に、今後半年程度の月別資金繰り表です。仕入、給与、税金、既存借入返済を、支払月に置いてください。第三に、回復に向けた打ち手です。価格改定、仕入先の分散、在庫の削減など、資金不足を長引かせない対策を整理します。
例えば食品製造業を想定すると、原料費と包装資材費の増加に対し、販売先への価格改定が数カ月遅れることがあります。この場合は、改定までの不足額と、改定後の返済余力を分けて説明するのが実務上のポイントです。これは説明用の想定例であり、採択・融資実績ではありません。
据置期間の後まで見て借入額を決める
借入額は「制度の上限」から逆算せず、必要運転資金から考えます。据置中も利息等の負担は残り、据置終了後には元金返済が始まります。売上が回復する想定だけでなく、回復が遅れた場合にも返済を続けられるか確認してください。
申込先は取扱金融機関、商工会議所、商工会、中小企業団体中央会です。既存の借入先にも相談し、資金調達と収益改善を一緒に進めましょう。
よくある質問
補助金のように返さなくてよい資金ですか?
いいえ。融資なので返済が必要です。金利だけでなく保証料、返済開始時期、毎月の返済額まで確認します。
売上が減っていなくても相談できますか?
公表要件には仕入額の増加や利益率の低下もあります。どの要件に該当するか、原因と帳簿の両面から取扱窓口に確認してください。
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公式情報・出典
制度情報は確認日時点のものです。申請時には最新の公式案内・公募要領をご確認ください。本文中の想定例・試算は制度の適用や採択を保証するものではありません。